道に傘が落ちていた。
今年も3月の終わりは寒く、冷たい雨が降り続く一日だった。
地元の桜は未だに開く様子がない。
近所のコンビニの入り口には「ここに傘を捨てないでください。カメラに映ります」と手書きの張り紙がされていた。強い風で壊れたビニール傘を捨てていく人が多いのだろう。カメラに映る、という牽制は果たして効くのだろうか。
そんな張り紙を見た数分後、通り道にまだ使えそうなビニール傘が落ちていた。
何かを濡らさないために置いてあったのだろうか。
道沿いを通る車のヘッドライトに照らされるたびにキラキラと光って綺麗だった。
2014/03/30
2014年の今日。
雨だった。
雨の日の参道。
行き交う人の、
袖に触れ合う傘の雨粒。
誰が乞う。
雨が上がるのを。
誰が乞う。
雨が降るのを。
花に囲まれて死にたいわけじゃない。
あ。花の写真まだあった。
現在個展をしている会場には、たくさんの花がある。
デスクトップに保管されていた花の写真だけピックアップしたからだ。
だから、見直すと、選ばれなかった花の写真があって、こんな写真もあったんだ、、、と、少ししょんぼりする。
この日も雨だった。
雨はなにも癒してはくれない。
花も、心も。
写真個展「MY WAY -ただ、それしかしらないで-」開催のお知らせ。 - tatü